アーユルヴェーダのドーシャの中のカパについて詳しく取り上げます
カパとはどんな性質?
宇宙ができた時に生じた5元素(パンチャマハーブータ)空、風、火、水、土の水と土の要素から構成されています
水はさらっとした水分の印象を受けるかもしれませんが、カパの水は油分という意味も含まれます。土は強い基盤のイメージです。2つの元素の割合でその活力が変化します。
重性、遅性、冷性、油性、安定性がカパの主な性質です。
どんな働きをするのか
結合エネルギーとして体内の構造や体力を維持する働きを担っています。
具体的には、胸部にある内臓を湿気で覆い維持形成する、胃に粘液を与え食べ物の消化を助ける、脳や感覚器官に栄養を与える、関節を滑らせるなどの役割を果たしています。
心や体の性質として現れるカパの特徴
カパが優勢な人の特徴は、行動や精神性にカパの主な性質である重性、油性、冷静、安定性などが心身の状態に表れます
カパの特徴
骨格が大きい
太りやすく痩せにくい
食事を抜いても苦にならない
毛髪が黒くふさふさしている
黒く大きなきれいな瞳をしている
肌が柔らかく滑らかで色白である
激しい運動や労働に耐えられる
歩く速度や食べ方がゆっくりしている
イライラすることは少ない
集中力がある
覚えるのは遅いがいったん覚えると忘れにくい
引っ込み思案で恥ずかしがりや
怒ることは少ない
食べることが好き
カパのアンバランスについて
ドーシャという言葉には「不純なもの」「増えやすいもの」「病気の素になるもの」という意味があります
そもそもドーシャはアンバランスになるものということです
生活習慣などが原因で自分の優勢なドーシャは増えやすく、増えることで未病と言われる不定愁訴(ちょっとした不調)の原因になり、悪化すると病気にもなります。
カパがアンバランスになると
カパのアンバランスは以下のような症状が特徴です
体が重く何事もおっくう
湿気が多くて冷たい気候が苦手
関節の痛みがある
食事を抜いても苦にならない
風邪気味で鼻水や鼻詰まりが抜けない
痰が出る咳が多い
居眠りしてしまう
8時間以上寝ていても寝足りない
みみずばれのような発疹ができやすい
今現在のドーシャの状態は生活習慣などが原因でアンバランスになっていることが多いので上記のような症状が出る可能性が高く、その状態を「ヴィクリティー」と言います。
自分を知り健康になるための体質診断
ドーシャカウンセリングでは「プラクリティー」という”生まれ持った性質+思春期くらいまでに定着したドーシャ”と
ヴィクリティーを比較し、ドーシャのバランスを元に戻すための方法をご提案します
私たちの体の中にはヴァータ、ピッタ、カパの3つのエネルギーがすべて存在し、そのバランスを認識して健康に役立てるのがドーシャ診断です。
本当の健康を目指すなら、まずは自分を知ることから始めましょう。
症状が出た時になぜその症状があるのか考え、自分を観察し、生活習慣で修正できるところを探してみましょう。
ドーシャの傾向を知ることは体調管理にとても役に立ち、ドーシャやアーユルヴェーダについて知れば知るほど納得がいき、自分を深く知ることができます。
ハーモニーのアーユルヴェーダドーシャカウンセリング
45分のカウンセリングの中でプラクリティー、ヴィクリティーを調べ、改めるべき生活習慣や
取り入れるべき生活習慣を体のためだけでなく、心、そして精神面にも影響がある内容を
アーユルヴェーダとヨガの視点でお伝えしています
受講者の皆様からは「楽しかった」「自分のことがよくわかって目から鱗でした」などご感想をいただいています
ドーシャを知るうえで大切なこと
ドーシャは私たちを構成する生命エネルギーであり、とても尊いものです
人間の「個性」にもドーシャが深くかかわってきますが、ただそれは3つのカテゴリーに分類するだけで
収まるものではありません
自分について深く知り、自分自身を輝かせるためにアーユルヴェーダやドーシャを用いるならば、それは他の人のためにもそうでなければならないと思います
そのためにも周りの人のドーシャを想像してみる時に「決めつけないこと」「ドーシャを欠点の指摘に使用しないこと」はとても大切です。
参考図書:新版インドの生命科学アーユルヴェーダ 上馬塲和夫・西川眞知子